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中国ネット 公安殺害の容疑者が英雄視される

2016年07月05日

【新唐人2016年07月05日】

北京在住の人権活動家・金重斉が2人の公安員を刺殺した事件をめぐり、中国のネットでは金容疑者を擁護し称賛する声が溢れ、金重斉は英雄だ、勇者だといった声が次々と投稿されました。

 

中国共産党公安部は6月28日、2人を刺殺し、1人に怪我を負わせたとして北京在住の人権活動家の金重斉を重要指名手配したと発表しました。

 

これを受けて、金容疑者を知る多くの人が、金容疑者が長期間にわたって公安員の尾行と監視を受け続け、殴られたこともあったと証言しています。知人らによると、こうした理不尽な扱いに堪忍袋の緒が切れて、尾行していた公安員を刺殺したのだと言います。当局は死亡した2人の名前と職業を明らかにしていません。

 

金重斉による公安員殺害のニュースが流れると、中国国内のネットでは、「熱血漢」「勇者」「英雄」などと金容疑者を称える声が多く投稿されましたが、これらの投稿はすぐに削除されています。

 

「六四天網」サイト責任者・黄琦氏:「これほど多くの民衆が金重斉を英雄だと見なしているのは、自分たちがやりたくてもできないことを彼がやったからです。だからみな、彼を英雄視しているのです。」 

 

「六四天網」サイトの責任者、黄琦氏は、中国では地方政府、警察、公安局、検察庁、裁判所、あるいは役所の窓口に訴えても、対応してくれるところがないと言います。こうした状況下において、民衆は自身の財産や権利を守るために、自分でどうにかするしかほかに方法がないのです。

 

フリージャーナリスト・黄金秋氏:「民衆は、この社会が不公平な仕組みであることを実感し、多くの人は黙々として受け入れています。時には政府に苦情を訴えたり陳情したりする人もいますが、訴えたところで望んだ結果が得られることはありません。けっきょく問題は解決されず、そのような行動を取った多くの人が逮捕されたり、精神病院に送られたりしているのです。」

 

黄氏によれば、現状が何も変わらないため、民衆は政府に対して幻想を抱くことはなくなり、楊佳警察襲撃事件のような、暴力による民衆の抵抗が今後ますます頻発するようになるとのことです。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/07/02/a1274261.html(中国語)

 

追記:中国メディア7月4日の報道によると、金重斉容疑者がこのほど遺体で発見された。自殺とみられる。

 

(翻訳/白白 映像編集/李)

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